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臨床診断と病理診断の違いとは?診断方法とその必要性について解説

医療の世界では「臨床診断」と「病理診断」があります。似ていて混同しがちですが、実は全く異なる意味を持ち、どちらもしっかりとした理解がないと治療に差し支える可能性がある重要なものです。
そこで、今回はこの「臨床診断」と「病理診断」がどう違うのか、さらには診断方法やその必要性についても詳しくご紹介いたします。理解を深めることで、納得した医療を受けられるようになり、検査等を行う必要性についても理解できるでしょう。ぜひ最後までご一読下さい。

臨床診断と病理診断はどう違う?詳しく解説

臨床診断と病理診断はどう違うのでしょうか。まずはこの2つがどのように違い、医療の現場でどのように扱われているかについてご紹介いたします。

臨床診断は「確定診断まで便宜上使われる」診断名

まず医師は、患者様の症状や病歴、そして自分の感覚(聴診、視診、触診など)、さらには血圧計や聴診器といった簡単な道具を使用して得た情報から「おそらくこの病気であろう」という推定の病名を出します。これが「臨床診断」です。他にも、血液検査や超音波、CT、MRI等の身体の外側から調べた情報も参考にして出される病名のため、精度はそれなりに高いものがありますが「確定診断」ではありません。臨床診断が出た後、病名を確定させるために、さらに繊細かつ詳細な検査が行われます。その際に関与する、多くの医療従事者の間で情報伝達をスムーズに行うための診断として使われるのが臨床診断です。
また、検査の方向性や、何を知りたくて検査を行うのかを臨床診断によって判断します。

病理診断は、病理検査を行った上での「確定診断」

病理診断は、上記の臨床診断を基準にして直接病変部から採取した細胞や組織を顕微鏡で観察し、実際にどのような病気にかかっているかの判断を下します。これが「確定診断」として使われ、今後の治療に生かされます。
例えば、臨床診断では「乳がんの疑い」という診断でも実際に病理診断を行ったところ「乳腺炎」だった、という事は多くあります。臨床診断は検査の方向性を決め、病理診断はその方向性に応じて確定診断を出すという、双方なくてはならない診断方法なのです。

臨床診断と病理診断の診断方法は?

ここまで、臨床診断と病理診断の違いについてご紹介してきました。どちらも、診断や治療において欠かせない要素であることがご理解いただけたかと思います。
ここからは、臨床診断と病理診断の診断方法について詳しくご紹介いたします。

臨床診断

上記で簡単にご説明しましたが、医師が病気を診断し治療していくため、患者様が出している「サイン」を確認し、まとめ、病名と照らし合わせていくのが臨床診断の過程となります。この臨床診断には、上記の他にも以下のような方法を用います。
※一般検査…尿や便などの体液を使って調べます。
※血液検査…赤血球や白血球、血小板、血液成分について調べます。
※循環機能検査…心音図や心電図を記録します。主に心臓の機能評価に用います。
※呼吸機能検査…肺活量や最大換気量を記録し、肺の機能評価を行います。
この他にも染色体やDNA検査、血中薬物濃度などがあり、様々な臨床データから臨床診断が出されます。

病理診断

臨床診断に基づき、患者様の身体より採取された病変部分からガラス標本を作製し、顕微鏡で観察して診断を行います。この病理診断を専門とするのが「病理医」で、今日の医療にはなくてはならない存在です。病理診断を行うことで確定診断が出され、その内容は主治医へと報告され、治療に反映されます。
病理診断については、こちらでも詳しくご紹介していますので、ぜひご一読下さい。

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病理診断は、医療の様々な場所で中核を担っています

病理診断はまさに「最終診断」です。近年の日本の医療診断技術は他国と比較しても突出しており、診断手法を複数重ねることで90%以上の正確な診断が可能だとされています。しかし、どれだけ臨床診断で病気の可能性を疑っても、病理診断がなければそれは確定要素になりません。逆に、臨床診断で病気の可能性がゼロでも、病理診断で結果が出ればそれが確定診断となります。つまり「誤診が一切許されない」のが病理診断なのです。
「病理は影で医療を支えている」といわれています。病理診断があってこそ、最適な治療法が選べる、決められるとなると、病理診断がいかに医療の中核を担っているかがご理解いただけるでしょう。

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